Session 7


俺はある日、嘘をついた


何をしたのか覚えてないけど
とにかく、嘘をついて何かを誤魔化そうと思ったらしい


先生は怒った
かなり怒った
嘘をつかれるのが一番嫌いらしい
そりゃあ誰だっていい気はせんわな


仏の顔も三度までと言うように、1回ぐらいは許してくれるもんだ
みっちり叱られて、もう二度とするなと言われた気がする
ところが少年しぐは、その教訓を生かせなかった
恐怖心が俺を捉えて放さなかった


俺はまた嘘をついた
何故か、恐いから
怒られるのが嫌だから
嘘をつけば、もっと怒られるのに?
それでも
それでも、恐いから
騙そうとは思ってない、企みじゃない
ただ、嘘が口を突いて出る
心、心が勝手に嘘をついてる
心が逃げてる
あぁ、またやってしまった
仕方ない、ついてしまった嘘はつき通さないと
もしかしたら誤魔化せるかも知れないし
無理に決まってる
先生は全部解かってる、俺の負け


解かっていても嘘をついてしまう、俺の弱さの負け